熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

4.G空間情報を利用した積極的な取組みについて

(1)県民が利用しやすいG空間情報の充実
(2)防災関係等でのG空間情報の活用
(3)県や市町村の工事関係データの有効活用

◆(城下広作君) もう水銀フリーに関しては、知事の思いは十分伝わりましたので、しっかりと頑張っていただきたいと思います。
では、次の質問をさせていただきます。
G空間情報を利用した積極的な取り組みについてお尋ねをします。
総務省は、昨年3月6日、G空間×ICT推進会議を立ち上げました。この会議での目的は、G空間・地理空間情報と、昨今、スマートフォンの爆発的な普及やワイヤレスブロードバンド環境の整備等、質、量ともに劇的に変化、進化しており、ICT――最先端の情報通信技術ですけれども、を最大限活用することによって、これまで以上にG空間情報を活用し、新たな産業、サービスの創出や防災、地域活性化の取り組みが可能となっていることから、G空間情報とICTの連携により、G空間情報を高度に利活用できるG空間社会を実現し、経済の再生や防災、減災等、我が国が直面する課題の解決に寄与する方策等を検討する場としています。
そして、ことし3月18日、第6回目の推進会議が行われ、これまでの推進会議の中で議論、検討された経緯を踏まえ、G空間情報のICTによる利活用を促進し、経済の成長力の底上げ及び国土の強靱化を図るため、2つの方向性が示されました。
その2つが、1つ、世界最先端のG空間防災モデルの確立に関する実証事業、1つ、先進的、先導的なG空間利活用モデルの確立に関する実証事業であります。
本年7月18日、具体的な取り組みの第一歩として、平成25年度補正予算でG空間シティ構築事業の委託先候補が決定しました。
この事業には、各種団体から29件の提案があったようですが、県の尽力なのか、市の努力のたまものなのか、10件の委託先の中に、山間部や過疎地域等における豪雨、洪水の迅速把握及び情報伝達の実証事業として、本県関係ではただ1事業だけ、人吉市のG空間技術を利用した地域連携型防災まちづくり実証事業が委託候補先に決定いたしました。
人吉市は、委託先に自信を持っていたのか、本年4月28日、市と九州大学、熊本大学、業界団体など、産学官が連携して設立した九州G空間情報実践協議会設立総会を開催されており、委託候補地決定の意欲を感じました。
また、本日、人吉市では「G空間×ICTシンポジウム2014in人吉 ~まちを守り、ひとを守り、しごとを創るG空間~」と題して、午後1時30分から5時30分まで――今現在行っておられますけれども、人吉カルチャーパレスで開催されています。私も大変興味がありましたので、行きたいなと思いましたが、体は1つでございますから、きょうは、きょうの質問を選び、次回の開催を楽しみに待とうと思っています。
そこで、第1点目の質問ですが、県は、G空間情報を使って、熊本県・市町村電子自治体共同運営協議会にて、行政情報インターネット地図公開システムやパソコンで使えるGISシステム・くまもとGPMapを運用し、一部の方から利用され喜ばれていますが、今後は、県の各部署のデータ、例えば福祉や教育、暮らしの情報など、市や市町村のデータ等を利活用しながら、県民が活用しやすい便利な情報を集積したシステムの充実、拡大を強く望むのですが、県の今後の対応をお尋ねします。
第2点目の質問ですが、先ほど述べた人吉市の取り組みは、昨今頻繁に起こるゲリラ豪雨などの迅速把握につながり、早期の避難活動を可能にし、犠牲者の減少に大きな期待が寄せられると思います。
しかしながら、このような事業は、人吉市ばかりではなく、県を初め各市町村まで裾野を広げてこそ、県民の安心、安全が保たれることとなります。
県としては、今後、防災関係等でG空間情報の活用をどのように考えようとしておられるのか、お尋ねをします。
第3点目の質問ですが、G空間情報で最も実用的と考えられるのが、県や市町村が発注した測量や設計データ、土木工事などで完成した構造物などの完成データは、幅広い活用の仕方があると考えています。
例えば、同じ場所に違う目的で図面を必要とした場合、既に地図データがあれば活用することができます。また、急を要する災害等では、被災場所の地図データがあるところは復旧に素早い対応ができます。
そこで、県や市町村の土木、建設に関するデータは、G空間情報としてどのように有効活用されているのか、また、今後の対応についてはどのように考えていくのか、お尋ねをいたします。
質問の1番、2番は島崎企画振興部長へ、3番は猿渡土木部長へお尋ねをいたします。
〔企画振興部長島崎征夫君登壇〕