熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

5.熊本都市圏の道路整備について

(1)高架化を含めた都市内の道路構想
(2)地域高規格道路等整備に係る戦略


◆(城下広作君) 熊本空港の国際線の充実は、大変大事なことでございます。先ほど、知事からありましたように、やっぱり民間は民間で、そのような形でしっかりつながっておくということは、熊本空港の発展にも大変大事なことだと思いますので、友好関係、違う意味で、しっかりと民間として、また、ある意味ではつながることも大事かなというふうに思います。
 次に、5番目の質問でございます。
 熊本都市圏の道路整備について質問をします。
 昨年9月の代表質問でも、この熊本都市圏の交通渋滞解消に向けた取り組みについて、質問させていただきました。
 その内容は、今熊本市で話題になっている熊本市の庁舎建てかえ問題で、現在の場所に建てかえるか、違う場所に移転するかによっては、渋滞状況が変わってくるのではないかとの問いで、これまで、熊本市の都市圏交通を一緒に考えてきた県として、交通渋滞の解消の観点から、庁舎建てかえの問題をどのように捉えているかとの質問でした。そのときの答弁を余り覚えていませんでしたので、大した答弁ではなかったかなと思います。
 ことし、6月7日、熊本市の大西市長は、記者会見で、熊本市内の道路において、連続する高架道路の整備を検討する考えを明らかにしました。また、都市高速道路も視野に入れ、年内にはルートを決めるとの決意を述べられました。
 このような方針を市から発表されるのは初めてで、この背景には、市内中心部の移動速度が平均16キロ、主要渋滞箇所180カ所は、3大都市圏を除く全国政令指定都市ワーストワンということがあり、市内の交通渋滞緩和を一日も早く解決したいとの決意のあらわれと私は捉えましたが、大歓迎し、期待したいと思います。
 ただ、この高架化を含めた都市内の道路については、東バイパスの供用直後から、県議会でも随分論議された経緯があります。
 まずは、昭和61年度に、都市高速道路を検討すべき課題と質問があり、その後、単独立体交差、連続立体交差の論議がなされ、平成3年には、東バイパスの大渋滞の状況から、複数の議員がこの問題を取り上げ、建設常任委員会にて、国道57号線東バイパスの高架化について、都市圏の幹線道路として、その位置づけ、財源並びに事業主体等を、平成6年から、国、県、市で具体的に詰めていきたいとの答弁があり、その後、事業費や有料化などのさまざまな論議がなされましたが、私が初めて県議会に議席をいただいた平成11年ごろは、単独立体交差、連続立体交差に加え、平面6車線との比較検討の上、早期実現可能な平面6車線化の整備が行われたところです。
 このような経緯を見ますと、昭和61年に、県議会で最初に都市高速道路の話が持ち上がり、33年たった今日、熊本市の政令指定都市の誕生という環境も変わりましたが、今度こそ、東バイパスのみならず、熊本市の中心部までの都市高速道路や連続する高架道路の整備がなされることを、多くの県民、市民が期待しているところです。
 そこで、お尋ねしますが、今回、国や県も、熊本市と一緒に、熊本都市道路ネットワーク検討会を立ち上げられ、今後、ルートの選定など、具体的な事業計画を策定されると思います。私の案としては、市内中心部へのルート、また、グランメッセや県民運動公園方面などへのルートが渋滞緩和の効果を発揮するのではないかと思いますが、県の立場として、高架化を含めた都市内の道路について、どのような構想を持って臨もうとしているのか、お尋ねします。
 また、県は、熊本市に通ずる九州中央自動車道、中九州横断道路、熊本天草幹線道路、有明海沿岸道路といった重要な幹線道路の整備促進も抱えています。この全てを完成させるまでには、相当な予算確保が必要となります。
 そこで、今後、県の道路整備に係る戦略についてはどのような考えをお持ちか、以上、蒲島知事にお尋ねをいたします。
 〔知事蒲島郁夫君登壇〕