熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

4.防災減災対策について

(1)県民の防災意識を向上させる取組について
(2)新防災センターの活用方法について


◆(城下広作君) 空港アクセスのルートに関しては、自治体、また、いろんな方々の周辺の住民に丁寧な説明をやっていただき、最終決定をやっていくことが大事かなというふうに思います。
 また、この多車線化でございますが、セミコンテクノパークのところをやるのも当然いいんですが、ほとんどの方は、現状でどこが渋滞をし、その後はどこがまた渋滞が加速をするかというのは分かっていると思います。この大津植木線、絶対渋滞は間違いなく引き起こりますので、これをいかに早くするかということも、ぜひスピードある感覚で検討していただきたいと思います。
 また、台湾訪問でございますが、私にそういう貴重な意見を寄せられた方は、やはり民間として、いろいろ今回ビジネスチャンスも自分自身でも考えたいと、しかし、いつもトップとか一部とかという形になると、そのチャンスも自分に訪れてくるんだろうかというような声もあり、いろいろとどういう形で行かれるのか、そして、今後は、じゃあ1回目はかなわなくても、2回目、3回目は向こうの企業とどういう形で交流の可能性があるのか、こういうことも踏まえて期待値があったというふうに思いますので、この辺のこともしっかりと今後考えていただきたいなというふうに思います。
 それでは、4点目の質問に入らせていただきます。
 防災・減災対策についてでございます。
 本日最初に質問しました項目は、熊本地震復興検証についてでありました。この4番目の質問は、災害関連の質問になりますが、いつ来るか分からない災害、備えあれば憂いなしの言葉のように、何回も何回も言い聞かせ、学び合わねば、災害から身を守る、たとえ大災害に遭っても最小限の被害で済ませることはできないと考えています。
 6月26日午後9時44分頃、美里町で震度5弱の地震がありました。突然の揺れでびっくりし、6年前の熊本地震の日と重なりました。そのときの取った行動、もし大地震だったら身を守る態勢が取れていたか、被災に必要な備蓄品は用意してあったのかと、しばらく自問自答してみました。やはり、私の場合は反省することもありました。
 今年の夏は、猛暑もありました。北海道や東北、北陸地方で、大雨や長雨で大きな被害が発生しました。原因は、最近よく耳にする線状降水帯の発生でしたが、気象庁は、6月から、線状降水帯を発生半日前から予報する取組を始めました。早速、7月15日、18日の両日、九州と山口県で発表されましたが、幸いにして線状降水帯は起こりませんでした。表現は悪いのですが、空振りに終わったということです。
 しかし、予想の外れが繰り返されますと油断につながり、思わぬ結果を招くおそれもあります。気象庁は、今後精度を高める努力をするとしていますので、線状降水帯の予報には注意し、油断大敵と考えます。
 そこで、第1点目の質問ですが、例えば突然起こる大地震、竜巻などは、予想がつきにくいものです。また、台風や線状降水帯も、想定をはるかに超える場合があります。このような災害に対して、老若男女、日頃からどれだけ危機意識を持つかが重要になりますが、これを補うため、県下の自治体は、ハザードマップや避難所マップなどの作成、マイタイムラインや障害者や高齢者の避難をサポートする個別避難計画など、様々取り組んでいますが、それぞれの情報に対してどれだけ理解がされているのか、理解できていなければ、ただの情報にしかすぎません。
 また、マイタイムラインや個別避難計画も、その都度相手や現場が変わることもあり、最新の情報の確認ができていなければ絵に描いた餅になります。特に、新型コロナウイルスが蔓延してからは、防災訓練も人と会う機会も激減し、過去の訓練が生かされるか心配もあります。
 そこで、県民の防災意識の向上の取組についてはどのように考えておられるのか。
 また、最近では防災情報のデジタル化が進んでいますが、使用に関して個人差の問題があります。ちなみに、気象庁は、今後、民間からの気象情報発信も認める方針だそうです。ますます情報は増え、デジタル化は進むと思います。
 デジタルに詳しい人だけが使いこなせるのではなく、災害弱者も含め、あらゆる年齢層に利用していただける教育の場や、使いこなせる方がそうでない方にいち早く知らせる地域での体制づくりも必要と考えますが、県としての今後の取組についてお尋ねをします。
 次に、第2点目の質問ですが、県では、新防災センターの建設が来年3月完成予定で進められています。
 この新防災センターは、熊本地震で被災した熊本総合庁舎及び熊本土木事務所の建物が熊本地震で被災したため、県央広域本部、防災センターを合築で整備する目的で造られたものですが、2020年には熊本豪雨災害もありました。よって、どこよりも防災意識の高い県として、また、新防災センターは、その拠点として機能を発揮することが私は非常に重要と考えます。それと同様に、県民の皆様にその機能が十分理解されるように努めるべきと考えます。
 そこで、新防災センターの内部についてお尋ねしますが、1階の防災センター内に、防災学習や展示室を兼ねた箇所が設けられています。ここにはどのような展示を考えているのか、展示内容は非常に重要と考えます。
 また、防災学習も非常に大事ですが、学習できるスペースは十分にあるのか。例えば、災害時にはボランティアの方々には大変お世話になります。こうした方々が日頃から接する場所は市町村にはありますが、県にはありません。日頃の交流も含め、ボランティアのメンバーを育成する場としての活用も考えられますが、いかがでしょうか。
 さらに質問ですが、本県には、南海トラフ地震が発生した際、九州における国の現地対策本部が熊本合同庁舎B棟に設置されることとなっています。私は、この際、国と県とが密接に連携が取れるよう、新防災センター内に移行したほうがよいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 以上、知事公室長にお尋ねをいたします。
  〔知事公室長小牧裕明君登壇〕