熊本県議会 本会議で城下広作の会議録
2.財源確保の取組みについて

(1)広告収入の拡大
(2)未利用県用地の売却促進等
(3)地下水税導入の検討

◆(城下広作君) 知事の答弁をいただきました。
4カ月、しっかりと私たちもともどもにやっぱり頑張らなければ、本当に県政は厳しい状況にあるということを共有しながら頑張っていきたいというふうに思っております。
そこで、大変重要な課題として、私がやっぱり今後取り組まなきゃいけない県政の問題で、財源確保の取り組みというのがあると思います。厳しい財政状況の中で、これは大変難しいテーマであるとともに、一方で、今の県政にとって最も重要な課題の一つが安定した財源確保ではないかというふうに思っております。
私も、日ごろ、身近な友人、知人、また経営者の方にあいさつ回りをする中、必ず話題に上るのが県の財政状況であり、多くの質問をいただくことがあります。テレビや新聞などのニュースで、財政破綻した市の現状を知り、同じように破綻しかねない県や市町村が全国どこにでもあると聞けば、県行政を信頼し、身をゆだねている県民としては、熊本県は大丈夫かと不安を抱くのは至極当然のことと思います。
現に、本県の来年度予算案に目を向けても、各部局の歳出削減努力等を加えてもなお 400億円を超える不足が生じ、財政調整用4基金の活用、さらに公債費の平準化の取り組みを行うことにより、やっと予算が組め、しかも予算編成後の財政調整用4基金は24億円にまで落ち込むという、去る10月に県が示した大まかな収支の見通しの結果を見れば、決してよそごととは思えません。
こうした状況を何とかして回避するため、数年前から、私たち、執行部も議会も一体となって財政健全化等の改革に取り組んできたわけですが、なかなか厳しい状況からは脱却できない状況でございます。
しかし、ここまでやっても毎年厳しい予算を強いられるとなれば、国に対してはさらに予算措置の拡大を当然要望しつつも、県独自の新たな財源確保に力を入れなければ改善は見込めないのではないかというふうに思っております。
そこで、今後の具体的な財源確保の取り組みについてお尋ねをしたいと思います。
まず第1点目ですが、今、各自治体で、新たな財源確保として広告料を見込んでいるところがふえております。本県でも、既に、県のホームページでバナーを取り入れたり、県の封筒にも広告を載せ始めたりと、徐々にではございますが取り組んでいるようでございます。私は大変結構なことだと思います。
また、本年度予算案において実施予定のものとして、5月、6月に大体私たちの手元に来る、車を所有する方々に通知される自動車税納付書の封筒への広告掲載があります。私は、自動車販売業、車両保険の広告が掲載されても、何の違和感もないというふうに思っております。県営藤崎台球場には、以前から民間企業の広告がありました。県営八代球場、KKWINGやパークドーム、そのほか県立体育館や県営運動公園などにも対象を広げることとされています。
こうした取り組みができないものかと私自身考えていたところでありますが、こうした取り組みについて、少しでも収入を上げることができると思いますが、現在の進捗状況をお聞きしたいと思います。
また、ほかにもできるものはあり、県有施設の広告について、さらなる拡大が必要だと思います。今後の広告の収入拡大に向けた戦略についてどのように考えておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
第2点目でございますが、やはり大きな収入が見込めるとすれば、県の未利用地の売却推進ではないかと思います。先ほど、午前中の質問でもございました。
この問題は、私自身も何回も本会議等で取り上げてきました。最近では、ことしの2月議会の代表質問で、熊本駅の西側に当たる万日山の土地の処分問題を取り上げてきました。せめて新幹線開業までに万日山の土地を売却すべきと訴えてきたのですが、その後の状況はどうなのでしょうか。
あのときの答弁は「公園整備や民間事業者による住宅地整備等を念頭に置きまして、風致地区や埋蔵文化財に関する法的な側面、アクセス道路の確保策、あるいは具体的整備手法等」について、部局横断的な視点に立って整理、検討をしていく云々「できるだけ早く利活用に関する方針を取りまとめてまいりたいと考えております。」という答弁だったと思います。
この問題が具体的に進展すると、ある程度の財源収入が見込めると思いますが、具体的な方針は決定したのでしょうか。
また、そのほかの未利用地の推進についても、従来の取り組みをさらに加速する必要があると思いますが、今後の未利用地の売却推進の目標についてお尋ねをしたいと思います。
第3点目の質問ですが、本県では、平成17年4月1日から、水とみどりの森づくり税を導入いたしました。
導入の目的は、森林の現状を県民の皆様に御理解いただき、森林の持つ水源涵養、山地災害の防止等の公益的機能の維持、増進を図るための税として、個人年間500円、法人事業者に対して、法人均等割額の5%相当額を納める2通りがありますが、しかし、この徴収方法では、法人に対して地下水の使用状況は反映されておらず、特に、大量の地下水を生産の基礎としている企業が多い中、水源涵養や地下水を守るという観点から、一定量の基準を設けて、地下水の利用が高い企業に対しては、地下水の恩恵を受けるかわりとして税の上乗せなどの区別をつけたらどうかと思いますが、今後検討する考えはないのか、お尋ねをします。
以上3点、具体的な例として挙げましたが、今後の財源確保についてどのように考えておられるか、総務部長にお尋ねをします。
次に、未利用地の規模や場所の位置づけからも注目される万日山の利活用に関する取り組みはどのように考えておられるのか、地域振興部長にお尋ねをいたします。
〔総務部長原田正一君登壇〕