地域住民の長年の夢がかないました――。
熊本県菊陽町津久礼の自衛隊演習場前の県道・熊本大津線に、念願の歩道帯が敷設され住民に喜ばれている。歩道帯は防衛庁が割譲した演習場用地を県が買収し新設したもので、公明党の町、県、国の連携プレーで実現した。
同町は近年、熊本市のベッドタウン化が急速に進んだ。幹線道路の同線(片側1車線)は交通量が多く、沿線には住宅や商店、小中学校があって、交通事故の危険にさらされていた。沿線住民は安全対策上からも歩道の設置を求めてきたが、道路と演習場用地とが隣接し、歩道部分の拡幅が困難な状態だった。
「演習場用地を歩道として割譲できないか」との住民の声に対しても、防衛庁側は国の防衛施設であることを理由に、なかなか動こうとはしなかった。
7年前、町議会公明党の梅田清明議員が倉田栄喜衆院議員(当時)とともに国に働きかけ、これを引き継いで城下広作県議が県菊池地域振興局に出向き、熊本防衛施設支局との用地交渉と歩道の早期設置を再三にわたり要請。2000年には約700人の署名を添え、同振興局に歩道と道路照明の設置を強く申し入れた。
この結果、00年9月に同施設支局と県は現地境界確認を実施。今年1月には県が同用地を買収(615平方メートル)し、このほど念願の歩道が実現した。歩道帯は演習場用地側に造られ、幅員2メートル、延長304メートル。畑幸雄自治会長(71)は「生きてる間にできるとは思わなかった。これで子どもたちを安心して送り出せます」と感謝していた。
----(公明新聞より転載)---- |