熊本県議会 本会議で城下広作の会議録
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7.太陽光パネル設置のあり方について (1)事業者情報の把握 |
◆(城下広作君) 仮に、JRの延伸とか、モノレールとか、市電の延伸とか、50年ほどたったとした場合には、残念ながら、私はあの世からしか乗れないという格好になると思うし、まあ100年後は、恐らくもう「銀河鉄道999」の世界で、恐らくレールがない時代になっているかもしれませんし、そこがもう少し、やっぱり現実に近くないと意味がないんじゃないかということをこの問題では考えるべきじゃないかなという感じがいたします。 時間がありませんので、次に移ります。太陽光パネル設置のあり方について質問いたします。 ことしの猛暑で注目を集めた一つに、太陽光発電があります。連日続く晴天に追い打ちをかける気温、観測以来過去最高を更新した地域もあるようですが、そのおかげで熱中症患者がふえ、大変なことになりました。 しかし、太陽光発電にとっては、とてもよい環境だったと思います。現に、ことしの夏は、猛暑続きで、クーラーなどの使用量が増し、電力の供給不足が心配されましたが、太陽光発電などの供給で、大手電力会社は問題がなかったようです。 ただ、電力会社には、よい面ばかりでなかったようです。それは、太陽光発電の場合、日没前までは発電できるのですが、その後は急激に発電がダウン、その反動で電力会社では火力発電などのほかの電力で供給のバランスをとる作業が発生し、これが結構大変と聞いています。 国は、今後も太陽光発電などの再生可能エネルギーを主力電源化する計画ですから、電力会社の対応はこれからも続くと思います。 また、一方で、太陽光発電施設の設置で危惧されることとして、太陽光パネルの故障や老朽化により発生する廃棄処分の問題があります。 太陽光パネルを廃棄処分するには多額の費用がかかるため、処分をためらったり、事業者の倒産などによりパネルが処分されず、そのまま放置されるケースも他県ではあるようです。また、太陽光パネルの廃棄処分施設の不足やリサイクルのあり方にも課題が多いと聞いています。 そこで、太陽光発電施設を推進するに当たっては、廃棄処分に関しての取り決めが重要であり、国も、本年7月23日より、定期報告に廃棄費用に関する項目を追加し、FIT認定を設けた全ての再生可能エネルギー発電事業所、いわゆる10キロワット未満の太陽光発電設備を除いてですけれども、ここについて、廃棄費用に関する報告を義務化しました。 ただ、この事業者は、国が把握しており、当然報告先も国で、県としては、いざ問題が発生した場合や県民からの苦情等があった場合など、事業者名や場所、状況の把握ができないため、対応に苦慮すると思います。 そこで、我が県の太陽光発電施設の設置状況を調べてみました。太陽光発電施設といいましても、10キロワット未満の住宅用は5万2,800件、10キロワット以上の事業者は約1万3,600件、1,000キロワット以上、1メガワット以上は164件あるようです。 そこで、質問の第1点目ですが、さきに述べました、太陽光発電事業者の手続先は国になっており、県には全ての事業者の情報があるわけではありませんが、過去に事業者に係る県民からの苦情などで対応に苦慮されたことはなかったのか、お尋ねをします。 また、今後、太陽光発電が設置されていることで何か問題が発生した場合に対応するため、国に対して事業者の情報提供を求めるべきと思いますが、県としてはどのように考えておられるか、お尋ねをします。 次に、第2点目の質問ですが、本県では、太陽光発電施設の中でも特に規模が大きいメガソーラー、いわゆる1,000キロワット以上ですけれども、この設置者に、メガソーラー発電所建設事業に関する協定書の締結に取り組んでいます。 内容としては、事業に関する協力、地域開発に関する努力義務、太陽光発電に関する普及啓発、環境の保全、自然環境との調和、土砂災害等の防止に係る安全対策義務など明記されていますが、特に、昨年度以降の協定書には、環境保全等の項目の中に、事業の中止または終了時には、当該発電所について、事業計画策定ガイドラインの内容を遵守し、適切に発電施設の廃棄等の処分を行い、環境負荷を軽減するものとすると追加してあります。大変大事なことと思います。 そこで、お尋ねしますが、県内のメガソーラー事業者は、2017年3月現在で164件あります。そのうち、現在、協定を締結している事業者は68件で、発電を開始しているのは66件と聞いています。 メガソーラー事業者は、規模も大きく、県民も注目している施設でもあります。私は、県としてメガソーラー事業者164件全てと協定を締結することが望ましいと思いますが、いかがでしょうか。 また、先ほど述べた追加項目は、2016年以前の協定書には入っていません。この対応についても、以前協定書に締結いただいた業者に対しても、追加項目を盛り込むことが必要と考えますが、いかがでしょうか。 第1点目と2点目をあわせて、磯田商工観光労働部長にお尋ねをいたします。 〔商工観光労働部長磯田淳君登壇〕 |