熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

6.夜間中学開設について

(1)開設に向けた情報発信と決意について
(2)本県が目指す特徴について


◆(城下広作君) この都市圏の3連絡道路、知事は、熊本の持続的な発展を見据えた百年の計として、しっかりとリーダーシップを発揮するという決意を述べられました。また、完成は具体的に何年後という形は示されなくても、1年でも早くという形で決意を述べられました。あえて私からは、一月でも早く、一日でも早くというふうに、またさらに決意をしていただければ大変ありがたいなというふうに思います。
 いずれにしましても、熊本市内の渋滞、このことは、熊本市内に住む人間として、本当に一日も早く解消する流れをつくっていただきたいと改めて思います。よろしくお願いします。
 では、次の質問に移ります。
 夜間中学開設について質問をいたします。
 平成26年12月の議会の一般質問で、初めて夜間中学校の設置について質問をしました。あれから8年目にして、やっと2年後の令和6年4月に県立夜間中学校を開校すると県は決定しました。
 これまで、全国の夜間中学校は、15都道府県34市区で40校が設置されていますが、今後、本県と同じく令和6年4月に全国で7校が設置される予定で、それだけニーズが高まっている表れだと捉えています。
 既に、関係当局は、夜間中学設置に向け準備を進めているようですが、設置までには様々な課題があると思います。
 私も、既に設置している学校で、開校までどのような苦労があったのか、また、その後の運営に当たってはどうなのか大変に気になることから、8月末、本年4月から開校した札幌市立星友館中学校と福岡市立福岡きぼう中学校に視察に行ってまいりました。
 両校とも、やはり設置決定から開校までの期間がおよそ2年かかり、生徒の人選や先生の配置など、大変苦労されたようです。ただ、開校に携わった関係者は、まだまだスタートしたばかりですが、開校したことにより、10代から80代といった幅広い生徒が学び合っている光景は感慨深いものがありますと、設置の喜びを語られていました。
 そこで、本県の設置に向けた準備を進める中で、今後の取組についてお尋ねをします。
 まず、本校の対象者は、県内在住で15歳以上、義務教育を修了していない方、また、卒業しても不登校等の理由により十分に学ぶことができなかった方、県内全域を対象者として国籍は問わない、開校時には全ての学年定員20人を同時に開設、場所は県立湧心館高等学校になっていますが、これだけの情報がどれだけ入学希望者に伝わるか大変気になります。また、特に不登校やひきこもり状態の方は、情報に触れる機会が少ないと思いますが、私は、ぜひ学び直しの機会と捉え、チャレンジしていただきたいと期待します。
 県は、平成29年と令和3年に、夜間中学校の設置についてアンケート調査をした経緯があります。このアンケート調査に協力し、学びたいと答えた人が108人いたわけですから、必ず入学希望者はいます。
 ちなみに、両校とも10代から80代の生徒さんが真剣に学んでおられました。さらに、情報発信を進めるともっと増える可能性もあります。
 また、今後、施設設備や教員配置、教育内容、給食、校名、校歌など、様々な内容を検討することになりますが、今後の情報発信の取組について、また、例えば給食に関しても用意するのかしないのか、そして、校歌も、星友館中学校の場合は、札幌市出身のシンガーソングライター、半﨑美子さんの作詞、作曲で、入学者一人一人の思いを表現した詞で作られ、感動を呼んでいますが、本校は、様々な事柄についてどのように取り組むのか、開校の準備に向けた決意を伺います。
 次に、第2点目の質問ですが、熊本県が設置する夜間中学校は、福岡県に続き、九州で2番目になりますが、福岡県の場合は、福岡市立になります。本県の場合は県立ですから、九州では1番目の設置となります。
 全国的に見てみますと、設置主体はほとんどが市立で、県立は少ないケースです。そうなりますと、今後、県立の夜間中学校を検討する県からは注目を集めると思いますが、本県の夜間中学の設置に当たり、どのような使命感とどのような特徴を持とうとしているのか。
 以上2点、県の考え方を教育長にお伺いいたします。
  〔教育長白石伸一君登壇〕