熊本県議会 本会議で城下広作の会議録
|
9.下水サーベイランスについて
|
◆(城下広作君) トイレトレーラーは、大変すばらしい部分でございます。これはぜひ活用し、頑張っていただきたいと思います。国でも、この質問は結構よくありまして、今盛り上がっておりますので、ぜひお願いいたします。 また、レッカーの協会というか、こういう方とのやっぱり日頃の締結というのは、これはしっかりやっておいたほうが、いざとなったら要請ができるということで大事だと思いますので、よろしくお願いします。 次に、下水サーベイランスについて質問をいたします。 新型コロナウイルスの感染法上の位置づけが、季節性インフルエンザなどと同じ5類に引き下げられて、先月8日で1年となりました。 新型コロナウイルスの発生当初は、未知のウイルスで、感染したら高い確率で死亡する、もしくは重症化すると、ただただ恐怖の毎日でした。最大の感染症対策は、マスクの着用や手洗い、消毒の徹底でしたが、今は、マスクなしの人も増え、恐怖心も薄れた感があります。ただ、今なお、新型ウイルス感染症の影響で、重い後遺症に悩まされている方も多いと聞きます。 そうした中、4月24日、昨年発足した国の感染症対策の司令塔を担う内閣感染症危機管理統括庁は、次の感染症危機は必ず来るとして、深刻な感染症への対応をまとめた新型インフルエンザ等対策政府行動計画を、2013年の策定以来、抜本的に改革し、今月下旬には新たに打ち出すとしています。 中身を見てみますと、対策項目を6から13に拡充。水際対策、ワクチン、検査などの項目を独立させ、それぞれ準備期、初動期、対応期の各段階での対応を整備していると聞いています。 そこで、私が注目するのが、13項目の中で2番目の情報収集・分析と3番目のサーベイランスがありますが、とても重要だと考えております。 サーベイランスを詳しく申し上げますと、下水の疫学調査ですが、これを私は我が県でも早急に導入すべきと考えます。 先月8日、衆議院内閣委員会で、我が党の庄子委員が、下水サーベイランス情報の効果を質問したところ、政府の答弁では、「感染症法に基づく患者報告や抗体保有状況の調査、下水からの病原体の検出」に――中略ですが、「下水を用いたサーベイランスは有効であると認識をいたしております。」中略で、「今年度からは、これまで研究として行ってきた新型コロナについて本事業の対象といたしまして、現時点で12県において実施する予定でございまして、引き続き、実施自治体の拡大に向けて、未実施の自治体に働きかけてまいりたいと考えております。」との答弁がありました。残念ながら、本県は入っておりません。 私は、本年1月、モデル事業として先行した大分市上下水道局を訪問。下水検体を定期的に採取することで新型コロナウイルスの検出に取り組んでいる状況を視察してまいりました。結果は、特殊な検査方法で、流行前約1週間ぐらいから数値が上がることが確認されていました。 政府は、2025年大阪・関西万博により訪日客の大幅な増加が見込まれ、感染症が流入する危険性も高まることから、国内主要6空港の排水に含まれるウイルスの調査を検討していると聞いています。 そこで、このような国の動きから、下水の検体を採取し、新型コロナウイルスをはじめ、デング熱、エムポックス、サル痘などの約30種類の感染症を分析できる利点を生かし、例えば、TSMCの進出で、海外からの旅客も増えると予想される熊本空港での実施、半導体産業の集積により、新たな下水処理場での実施など、早急に検討すべきと考えます。 感染症の流行を早くキャッチすれば、感染拡大の予防対策を早急に打てますし、結果的に、企業や県民にとっても計り知れないメリットと安心・安全対策が図られます。 下水サーベイランスの早急な導入に向けた県の認識について、下山健康福祉部長にお尋ねをいたします。 〔健康福祉部長下山薫さん登壇〕 |